キリムって??

 キリムとは平織りの毛織物の総称で、トルコ語が起源の言葉です。
その歴史は古く、先史時代より作られていたという事です。

 よく「絨毯のことですか?」と聞かれますが、絨毯とは構造が異なります。
絨毯は縦糸、横糸に更に糸を結び付けるもので、毛足がありますがキリムは基本的に縦糸と横糸のみで構成されているので、毛足がありません。
 上から刺繍を施したもの(ジジムといいます)などは別ですが、単純な平織りだけの物の場合、裏から見ても一見、表から見たのと同じように見えます。

 キリムは元々、遊牧民の生活道具として、敷物にしたり食品の持ち運び用にしたり、と様々な用途の物が西アジアを中心に各地で作られてきました。

 作り手は遊牧民の女性達です。キリムは生活道具となると同時に家の財産ともなります。また、結婚する女性のお嫁入り道具にもなります。
なので、彼女達は小さな頃からお母さんやお祖母さんに教わりながら、美しいキリム作りに励むのです。

 このように自分や家族の為に織っていた物ですから、モチーフは部族や地域伝統の柄だけでなく、彼女達が生活の中で目にする身近な物(例えば動物)だったり、いろいろな願いや意味が込められていたりします。

 そういったわけで、現在多様な柄や色が存在して解釈されていますが、何故この色にしたのか、ここの模様の意味はなんなのか、といった本当の解釈は織った本人にしかわかりません。
また、草木染めなので、同じ色でも微妙に異なっていたり、手織りなので形がきっちり真っ直ぐではなかったりします。

 手織りの物にはこうした一つ一つのストーリーや個性があり、同じものは一つとして存在しません。
これが手織りであるキリムならではの大きな魅力です。

 そんなキリム生産の今、について。
20世紀以降、産業革命が世界の生活を変えたのと同じく、遊牧民の生活も変化しました。そして遊牧民そのものが激減しました。

 その為、本来の目的で織られたキリムは40年以上前のものがほとんです。
約40年以上前に織られたものをオールドキリム、中でも約100年以上前に織られた物をアンティークキリムと言い、それらの価値はだんだんと高まっています。

 現在生まれるキリムのほとんどは商業用に織られたものですが、化学染料をなるべく使わずに草木染めを多く用いたり手織りにこだわるなど、伝統的な手法を継承しようとする動きがあるのも事実です。

やっぱり手間をかけて人の手から生まれたものほど、触って気持ちいい。
↑キリムを毎日触る店主の実感です↑

 

 

 

 

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